40代の書類選考通過率は平均より低い
求人に応募して最初の審査は「書類選考」。
転職者全体の書類選考通過率は約30%といわれています。40代ではさらに確率が下がります。なぜなら、転職で企業が求めるのは20代~30代が圧倒的に多いからです。
そのため、40代の転職活動では書類選考を通過することさえ、難しいことがあります。しかし適切な対策を取ることで、書類選考の通過率を上げることは可能です。
この記事では、40代が書類選考で通りにくい具体的な理由とその対策についてご紹介します。
この記事でわかること
- 40代が書類選考に通りにくい理由6つ
- 通過率を上げる5つのコツ
- 実際に落とされた理由
私が書類選考で落ちたリアルな理由もご紹介します。
・3人子育て中の、開発できないシステムエンジニア
・上場企業から非上場の事業会社に44歳で転職
・2ヶ月で内定をもらった実体験を元に、転職情報を発信中
転職で実現したこと
- 週3以上の在宅勤務
- 管理業務なし
- 給与アップ
40代が書類選考に通りにくい理由6つ
40代が書類選考に通りにくい理由は、主に6つです。
【理由1】高望みしている
40代になると、経験やスキルが豊富になり、それに見合ったポジションを希望するのは自然なことです。しかし、時には高望みしすぎて、過度な高条件や高ポジションに応募してしまい、通過率を下げることがあります。
希望条件を見直しましょう。自分のスキルや経験に合ったポジションを探すことで、通過率を向上させることができます。また、少しでも自分に合った求人に応募することが大切です。
【理由2】募集対象が30代まで
残念ながら、一部の企業では30代中盤までしか採用を行わない会社もあります。これは、以下のような理由で企業が若手を積極採用する傾向があるためです。
- コスト(給与や福利厚生費用)が低い
- 長期的な雇用
- 新鮮なアイディアと柔軟性
年齢に関係なく、自分のスキルや経験をアピールしましょう。企業は実力を重視する場合も多いです。自分の強みをしっかりと伝えることが大切です。
【理由3】募集人数が少ない
一般に企業が40代の人材に求めているスキルの1つは、管理能力です。管理される側(20代~30代)よりも管理する側(40代~)の方が人数が少ないため、全体的に求人数や募集人数も少なくなります。
応募先が限られてしまうため、競争率が高くなります。
例えば、マネージャークラスのポジションを狙う場合、競争が激しくなり、書類選考での通過率が下がることがあります。
自分の専門知識や経験が求められる分野を重点的に探しましょう。他の応募者よりもアドバンテージを持つことにより、通過率を上げることができます。
【理由4】マネージャー経験がない
40代になると、求人票に明記していなくてもマネージャー経験が求められることがあります。
管理職経験がないと、一部の企業では書類選考で落とされることがあります。
マネージャー経験がなくても、リーダーシップやチームでの協力経験を強調しましょう。具体的なプロジェクトや成果を示すことで、マネージャー経験以外の価値を訴えることができます。
【理由5】転職回数が多い
過去に多くの転職を経験している場合、訳アリ感が履歴書や職務経歴書に滲み出てしまうことがあります。これは書類選考で不利に働く要因です。
転職回数が多い場合でも、その経験も成長の一部と捉えましょう。前向きな姿勢を示し、採用担当者に安心感を与えることが大切です。
【理由6】過去の実績がわかりにくい
職務経歴書や履歴書に過去の実績を具体的に書いていない場合、応募者の能力や経験が正確に伝わらず、通過率が低くなります。
成果を数値や事例として示すことで、実績の具体性が高まります。例えば、売上の増加率やプロジェクトの成功事例を挙げましょう。
書類選考の通過率を上げる5つのコツ
書類選考は、企業が最初に候補者を評価する重要なステップです。書類選考で魅力的な印象を与えることは、次の面接段階に進むための鍵です。
これから、通過率向上のための具体的な方法を紹介します。
5秒で興味を引く
企業担当者は多くの履歴書を見るため、最初の5秒で興味を引く必要があります。具体的な実績やスキルを強調し、他の候補者との差別化を図りましょう。
テンプレートを活用する
履歴書や職務経歴書のテンプレートを利用することで、整理された形式で情報を提供できます。これにより、企業側が必要な情報を簡単に把握できます。
レイアウトを工夫
見やすいレイアウトは重要です。過度な装飾は避け、情報が整理され、読みやすい形式を選びましょう。
長い説明文を書くのではなく、箇条書きも活用し、人事担当者がパッと見たときに「読もうかな」と思われる工夫をしましょう。
プロを頼る
専門家や転職エージェントからアドバイスを受けることは、書類選考の成功につながります。自分の書類を客観的に評価してもらい、改善点を指摘してもらいましょう。
転職エージェントは求人紹介だけではなく、履歴書や職務経歴書の添削も行ってくれます。アドバイスを提供してくれ、通過率向上に貢献します。専門的なアドバイスを受けながら、書類をブラッシュアップしましょう。
写真スタジオで撮る
履歴書に添付する写真は、ぜひ写真スタジオで撮影しましょう。
履歴書は企業が最初に見るものです。履歴書の写真が、応募者の第一印象になるのでとても重要です。写真スタジオで撮影した写真は清潔感や好印象を与えます。また写真スタジオでは光の調整や背景の設定が行われるので、高品質な写真を撮ることができます。
そのため、応募者自身のプロフェッショナルな印象と真剣さをアピールできます。
写真の印象が悪くて書類選考を落ちた・・・なんてことは避けたいわ。
最短10分で撮影できるので、写真スタジオを使いましょう!
私はキタムラで撮りました。
私が書類選考で落ちた理由
私も書類選考でたくさん落ちました・・・
その理由をご紹介します。みなさんは私と同じ過ちを繰り返さないでくださいね。
マネジメントスキルが足りない
一般的に、40代になると管理職クラスになります。現在の年収(約510万円)を維持するにはマネジメントスキル必須とのことで、チェックされました。
今まで一度も管理職をやったことがない私。マネジメント経験がないとのことで、通過しませんでした。
同社では40代の方は基本的に管理職クラスとなるため、そこと比較した際のご年齢に対するご経験の物足りなさが判断となりました。
応募企業からの回答
技術スキル(経験)が足りない
転職前の在籍中の業務内容の内訳は以下のとおり。
私は3回の産休・育休からの復帰のタイミングで、時短勤務や休みがちになることが可能なプロジェクトがなく、現場(システムエンジニアの業務)ではなく管理部門へ配属されました。
そのため、実際にシステムエンジニアとして現場で作業していたのは、在籍期間20年3ヶ月のうち、55%にあたる11年9ヶ月。その結果、40代にも関わらず現場に携わった期間が短く、経験が不足していると判断され、お見送りになりました。
ご年齢に対するインストラクター経験が不足されているため。
応募企業からの回答
これまでのご経歴にはSE以外の業務も含まれていらっしゃるため、実質のご経験年数も比較の理由として挙げられます。
応募企業からの回答
年齢が高すぎる
2006年に施行された高齢者雇用用安定法により、年齢に基づく差別を防ぐため、求人票において明示的な年齢制限を設けることは法律で禁止されています。そのため、求人票には明示的な年齢制限は記載されていません。
とはいえ、企業側にもターゲット層は決まっています。長期キャリア形成を目的としているため、実際には若い年代だけを募集している場合も少なくありません。
私も年齢が高いことを理由にお見送りされました。
ご経験は問題ないのですが、組織構成上、社会人経験年数3~10年程度の若年層を優先したいと考えております。
応募企業からの回答
まとめ|対策をすることで通過率を上げられる
書類選考で通過するためには、自己分析と履歴書・職務経歴書の工夫が不可欠です。転職エージェントのサポートも活用しながら、40代の転職活動を成功させましょう。
無理せず、焦らず、着実に転職活動を進めましょう。